公務員のメール問合せへの回答文章(例:すぐに回答できないパターン)
メール問合せの回答ってかなり気を使うよね。
・一般からの”普通の問い合わせ”がクレームに発展してしまう
・しっかり対応したつもりが、窓口手続きの際や電話で延々と苦情を申し立てる
コツはないだろうか?
「好感度」が高い回答文にこだわる
メールの恐い特徴
・送信側は、送信時に相手がどんな状況にあるか分からない。ときには不機嫌ときに読まれる
・受信したメールは何度も読み返すことができるため、不快なメールは何度でも不快な気持ちを駆り立てる
・そのまま、SNS(ツイッターやフェイスブックなど)で拡散される危険性がある
お互いの声のトーンや謙虚な姿勢は電話とは違いなかなか伝わりません。回答の内容も大切ですが、好感がもてる文書の雰囲気が大切なんです。
▶質問者のその他の心理
・電話が嫌い(会話で自分が聞きたいことを伝える自身がない)
・欲しい回答でなかった場合や、自分に不都合な回答の場合に拡散しようと目論んでいる(仕返し体質)
クレーマーなんて存在しない(心構え)
・基本的に最初からクレーマーはいないと思いましょう。最初は何か目的があって問合せがありますが、対応が悪いせいで、次第に目的を見失ったクレーム(苦情)に発展します。
すなわち、クレームになるというのは対応が悪いということです。
相手の知りたいことを読み解こう
メールの内容を「要求」「感情」「潜在的な不満」の3つに分けて分析します。
「要求」
・表面的な目的を明確にする
・回答の軸になるためよく見極めます
「感情」
人間は感情の生き物です。どんな行動にも元となる感情があります。問合せして回答をもらうことによって「欲しい感情」があります。
これにしっかりアプローチして、組織の好感度と品格を演出します。
「潜在的な不満」
隠れた不満を理解し、回答文で刺激しないようにする。リスクがない場合は、潜在的な不満を解消できる回答文にする。
また、日常においてもこれを考えることにより、業務のカイゼンに繋げます。
▶これがあとで課内で相談する際に役立ちます。
分析のケーススタディ
要求:どこに行ったか知りたい(知的欲求)
感情:銅像が無くなって寂しい。
潜在的な不満:銅像が勝手に撤去されたこと。撤去された後のスペースの使い方が気に食わない(ストリートミュージシャンが邪魔とか)
要求:ゴミを回収してほしい。
感情:自分が社会から拒否されたような感覚ー孤独感、不安、めんどくさい
潜在的な不満:分別ルールが厳しい。
無理に1回の返事で終わらそうとしない
質問者が最も納得できるケースは、回答に対してさらに疑問点を質問し、言葉のキャッチボールを何度か行った場合です。
このキャッチボールによって意思疎通ができていると感じ、安心と納得感が得られます。
回答に時間が時間がかかる場合
回答文作成に関係部署との調整が必要な場合は時間がかかりますが、質問者にはそんな事情は関係ありません。
回答に3日以上かかる予想される場合は、速やかに回答が遅くなる旨返信をします。
*心理的に明後日までが限界です。
=例文=
〇〇様
お問い合わせ頂き有難うございます。
現在、担当職員に詳しい内容を確認していおります。
1週間ほどお時間をいただけないでしょうか。
なお、〇〇で〇〇することは今年の4月から可能になっておりますので、ご活用いただけますと幸いでございます。
〇〇課〇〇担当 エゾシカ
こうすることにより、真面目に検討してくれているんだと安心感を与えることができ、回答文のハードルが上がらずに済みます。
□ポイント
・回答できる部分があれば、担当者と調整のうえ回答する
・今すぐ回答できない場合は、簡単に理由を書く
・いつまでに回答するかを書く
ワンポイントアドバイス
メールを受信したら、すぐにお礼と担当部署に確認してから回答する旨を返信するルールにするともっと簡単。
まず返信してしまう体制にすることにより、作業担当者の心理的負担が軽減できますし、質問者も安心できます。
予め、テンプレートを作成し、課内で申し合わせしてはどうでしょうか。